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千年後の百人一首清川あさみ + 最果タヒ 著/リトルモア:出版

 

小学生の頃

押し込む様に憶えたそれは

 

歌に置かれた意味も訳も

そこにある表現や感情がまったくわからないまま

 

30年経ったいま

まるで微粒子の断片でありながら

砂を掻く様に集めて握ってみると

 

いままでの経験のあんなことやこんなことが

ツナギとなって

ぎゅっと歌になる

 

この歳になって読むそれぞれの歌が

とても切なく

とても美しく

音叉を叩く様に鮮やかに響く

 

ぐっと涙が湧く

 

潤った。

 

 

 

aging

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細野晴臣/The House of Blue Lights : Youtube

 

それは歳を重ねた余裕感ではなく

好きなことをベストなカタチで

楽しみ続けている姿

 

細野晴臣の素敵なところ

 アルバム "Heavenly music" が好きだ。

 

成ろうとして力を注ぐ

大切なこと

 

力みすぎて違う方に進んでしまう

それもまた それ

 

力んでいない装い

不要いに上がってしまう体温

 

狙わない様に進みつつ

ときどき半歩戻ってみる

軽い臆病感

 

40代っていうのは

そういうものかもしれないと思えば

 

最近の自分

なんだか腑に落ちる。

 

 

風 韻

f:id:eiki-works:20180221163812j:plain坂の記憶:TUGBOAT 岡康道・麻生哲朗 著/SPACE SHOWER BOOKs

 

読み進めるうちに

左手側に残るページの厚みが薄くなっていくことを

惜しむ様に

 

日が暮れて遊ぶのを止めなくてはいけない

少し残念ながら

たくさん遊んでもらえた喜びと

清々しい疲労度

子供の頃のそれに似た感覚

 

どこかで触れたことのある風情

漂う余韻

 

そんな本に出会うことは

そうあることではなく

 

放心状態がきもちい。