先 達

安藤忠雄 建築家と建築作品/ 安藤忠雄 松葉一清 共著:鹿島出版会

 

美大生の頃

昼食は購買の安いパンで節約して

貯めたお金で大きな本を買い

持ち帰る時のその重みが嬉しかった

 

高校時代

お前 行ってみるか?と

美術予備校の講師がくれたチケットは建築展

安藤忠雄

 

そのスケールと緻密さに

過呼吸になるくらいの衝撃と興奮を覚えたのは

いまモノ作りに関わっている大きな起点の一端で

 

割り箸の袋や航空券に描かれたスケッチに

わずかな狂気を感じながら

それは仕事に向かう執心と覚悟の表れで

いつの間にか自分も同じ線を辿っていて

 

数々の案件の背景を読みながら

進めるページは低速で

この本の重さは特別に嬉しい

 

とても大きな影響を受けたことが

改めて浸透する感覚