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Green Obsession : Trees towards cities, human towards forests

Stefano Boeri Archtetti 他 著/ACTAR 出版

 

何年か前のこと

庭のデザインをしていたとき

樹木・植物と向き合う難しさを痛感する

 

その難しさというのは

自然有機物ゆえの成長であり

時間の経過を伴いながら

枝葉の数も長さも

花も実も

思っていた様にならない

全く以って

 

非論理的であるから

視点を変えれば

これが庭のデザインの面白さになるのだろう

 

こうなって欲しいなぁ・・・

こうなると思うよ・・・

そんなボンヤリした思考枠

完璧がある様な

ない様な

 

庭園の施しが入れば

成りは良いかもしれないけれど

木々の自由が削がれる様で

シラけてしまう

 

整った精度を求める現場に長く居ると

着地の観点を変えるのにとても時間が掛かった

 

まぁ・・・イイ感じじゃない?という

ポジティブな明るい緑のモヤモヤ。

 

ここ何年か

関心を向けているイタリア人建築家

ステファノ・ボエリ

 

植物と建物の共生

森と都市との融合

コンセプトと建設経過

竣工以降にも興味深く太いストーリーを備えて

持続可能をカタチにする

そのアプローチと体現化が面白い

 

木々や植物にも個性があって

成長しながら

建物の個性も成長する

むしろ植物が建物を育んでいく変様する建築

 

どうだ? カッコイイだろ?

新しいだろ? 都会的だろ?

それが聞こえてこない

 

日本の建築の向かう先

まだそっちに行くの? というガッカリ感。