進めていた案件が終わって時間ができたら
やってみようと思っていた
小津安二郎についての深掘り
先輩からの勧めもあって
20代の頃に一度踏み込んだものの
そのときはまだ感じるものを備えていなかった
いま観るそれらは
世情背景や生活様式
時間の流れ方に現代との違いはあれど
繰り返す時代の風情
丁寧な言葉と会話の間
カメラに向けられる役者の視線
観る人に投げ掛ける温度を帯びたメッセージの様に
今昔変わらない「人とは?」を考えさせる物事が集積していて
瞳孔にたくさん光が差してくる様な
心地よい感激
この歳になってこそかもしれない
大事なことをいっぱい思い出す
いつも新しいものを追いかけても
すぐに古くなるじゃない。
古くても古くならないものが新しいのよ。
宗方姉妹(1950)の中でのセリフに
キラッと輝く普遍的な感覚
教わることが溢れている
すーっと染み込む
温故知新。