陰翳礼讃:谷崎潤一郎(文)+大川裕弘(写真)/PIE INTERNATIONAL 出版
原作があって脚色に繋がる
より分かりやすく
より伝わりやすく
興味を持つことにに対して飛び込みやすい
近い所からアプローチできるガイドラインを作ることは
悪いことではないはずだけど
分かりやすくしすぎるために
具体的なイメージを備えてしまうことは
発想の固着を生み出してしまい
受け手の空想を削ぎ落とす
良いことばかりじゃない
親切心
原文で読む「陰翳礼讃」と
写真集で巡るその世界との在り方を見比べる
例えば小説が原作の映画
観てみた時に
思ってたんとちがーう がある時のそれ
文字
文章を追って
自分で膨らませた想像の中の場所と
写真という具体的な想像誘導の下
その現場に導かれて腑に落ちる
いや
腑に落とされる感じの
ツアーガイドに案内される観光地の感覚に似た
そんな観点
想像すること
文章から空想することは
アタマの中のいろいろを膨らませる
疲労を伴うこと
んー・・・
疲労は苦痛だろうか
疲れても拡げられる歩みは
楽しいことだと思うんだけどね
ラクして冒険
好都合を拾える昨今
拾えない空想の場所。