老 馬

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「老いたる馬は路を忘れず」

そんな言葉がある

 

美大を出てから20余年

道具が変わった

求められる早さも変わった

 

取り巻かれる状況や流れに

是が非に合わせてきたわけではなく

 

必要ならば

良くなるのであれば

そして自分の苦にならない程度も知れた。

 

デザインというのは

見る人や触れる人にどの様に伝えるか?

こちらとあちらの相互の問答の様な

コミュニケーションそのものと言っていい

 

そこに質感や触感まで表せたら

伝えられたら と

 

目指してきたのはそこだったんだけど

 

 

これをデータでいただけますか? と

コミュニケーションを分析に掛けられる様なことになる

 

これも時代なのか

世代だろうね

 

感受性より整合性

データ化されているだけで生まれる正統性

プリントアウトされているだけで感じる同調性

 

なんだかおかしい

屈折

 

そこの若いの

あんたには描けるのか?

 

張り合う気はないけれど

 

手で描かなくてもよくないっスか?

そんな応えも予測できる

 

なんだか急に老いた気分

 

路を忘れず

進める様にしておかねばね・・・。